
こんにちは。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今日は、
小学校4年生のとき、算数がずっと50点前後だった女の子の実例をお話しします。
これから中学準備を考えている方、
また「基礎が足りていないかもしれない」と感じておられる保護者の方に、
ぜひ知っていただきたいお話です。
「平均点が取れれば十分です」
彼女が当塾に来られたのは、小学5年生の春でした。
算数のテストは、4年生の間ずっと50点前後。
「それ以上の点数は取ったことがありません」
そう話してくださったお父様は、
決して無理な目標を求めていらっしゃったわけではありません。
「いきなり高得点を目指しているわけではありません。
まずは、学校の授業がちゃんと理解できるようになれば、それで十分です」
とても誠実で、現実的なお考えでした。
見えてきた本当の課題
実際に学習状況を確認してみると、
「4年生のテストが50点」というよりも、
それまでに習った内容が、ところどころ抜け落ちている状態でした。
算数は、積み重ねの教科です。
足し算・引き算があやふやなままでは、
掛け算や割り算は理解できません。
前の単元が“土台”となり、
その上に新しい知識が積み上がっていく仕組みだからです。
そこで私たちは、
5年生の予習を急ぐのではなく、
思い切って「1年生から4年生までの総復習」から始めることにしました。
私たちが大切にしている「学習の健康診断」
ただし、
すべてを一からやり直すわけではありません。
できるところは飛ばし、
できていないところだけをピンポイントで確認・修正していきます。
これは、私たちが
**「学習の健康診断」**と呼んでいる取り組みです。
一度すべてをチェックし、
今どこでつまずいているのか、
なぜ分からなくなっているのかを見つけ出し、
必要な部分だけを丁寧に補強していきます。
「できたつもり」をそのままにしない
復習を進める中で、
一番気をつけなければならないのが
**「できたつもり」「分かったつもり」**です。
彼女の場合も、
一度は解けた問題が、
2回目、3回目になると間違ってしまうことがありました。
でも、それでいいのです。
むしろ、そこが見つかることが大切なのです。
ここをそのままにして先へ進んでしまうと、
後になって必ず苦しくなります。
算数は、積み木と同じです。
下が不安定なままでは、
上をどれだけ積んでも崩れてしまいます。
少しずつ見え始めた変化
1年生から4年生までの復習を丁寧に行ったあと、
ようやく5年生の単元に入りました。
新しい単元を学んだら、
翌週には必ず「本当に理解できているか」を確認します。
すべてできていれば合格。
抜けているところがあれば、
そこを重点的にやり直します。
この積み重ねによって、
彼女の点数は少しずつ変わっていきました。
50点 → 60点台 → 80点台 → そして100点。
テストの点数だけでなく、
「自分にもできるんだ」という表情に変わっていったのが、とても印象的でした。
夏休みにもう一度、土台を固める
夏休みには、もう一度大きな復習を行いました。
一度できるようになっても、
時間が経てば忘れてしまうのは、誰でも同じです。
これも健康診断と同じで、
「昔は大丈夫だったから、今も大丈夫」とは限りません。
その時点での状態をもう一度確認し、
必要なところだけを、もう一度補強します。
夏期講習も、
「回数をたくさん取ること」が目的ではありません。
本当に理解できるところまで、きちんと行うこと。
必要がなければ「必要ありません」と、正直にお伝えします。
そして、次のステージへ
土台を固め直した彼女は、
新学期からテストで100点を取り続け、
なんと5年生の内容をすべて終えてしまいました。
そこでご家庭には、こうお伝えしました。
「5年生の内容はすべて終わっています。
6年生まで一度お休みされても大丈夫ですし、
このまま6年生の内容へ進むこともできますよ」
4年生のときは50点だったお子さんが、
6年生の内容に入る。
多くのご家庭が驚かれる変化です。
中学準備・中学受験の前に大切なこと
私たちはいつもお伝えしています。
中学準備でも、中学受験でも、
まずは小学校6年生までの内容を100%理解すること。
土台があいまいなまま次へ進むと、
お子さまにとって大きな負担になります。
逆に、基礎がしっかりしていれば、
どんな応用問題にも立ち向かえる力になります。
最後に
子どもは、自分から
「分からなかったところをやり直そう」とは、なかなか思えません。
分からないものから、人は自然と離れたくなるからです。
だからこそ、
大人が環境を整えてあげることが、とても大切だと私たちは考えています。
私たちの教室では、
必要なことは「必要です」とお伝えし、
必要でなければ「必要ありません」と正直にお話しします。
できるようになったら、
無理に続けていただく必要もありません。
安心して卒業していただいて大丈夫です。
もしよろしければ、
まずはお子さまの**「学習の健康診断」**から始めてみませんか。
一歩ずつ、一緒に進んでいけたら嬉しいです。

